第7章 終・嘘つきとさよなら
\ただ耳を塞いでいた/
俺は紅茶が好きだ
美味しくて、美しい…
「この紅茶、不味くねぇか?」
黙れ、俺の紅茶を愚弄するな
「美味しくなーい」
「紅茶よりミルクティーの方が好き」
「砂糖入れよー!」
やめろ
お前達の意見なんてもう聞きたくない
こんなにも美しいのに何故飾る?
美しいものは飾りすぎれば本来の姿を無くしてしまうんだ…!!!!
「えー、だって好みは人それぞれって言うだろ?」
…そうか、俺は同じ意見を言ってくれる人を求めていたのかもしれない
……いや、そうだったに違いない…
ティーカップの赤いような夕焼け色のような水面に小さな波紋が広がった
「知ってる? 紅茶にはちみつ入れると黒くなるんだって」
そんな事、知るか