第5章 *一番大きな感情編* 完結
\憧れの的の悪魔/
可憐な女の子の名前は、はる、というらしい。 なんとも普通な名前に俺は少し吃驚した
【私の名前に、文句つけないでよね?】
【…分かってる】
無駄に鋭い女の子だ。 怖い怖い…
【…そういえば、我の未来が見えないとか言っていたな?】
【ん? うん】
【という事は、君は未来を見る特殊能力者なのか?】
俺が問いかけるとはるは静かに頷いた
【私まだ小さいから、少し先の事しか見えないけどね…】
【ふぅん…。 じゃあ、大きくなり次第に見える未来が広くなるのね…】
【…貴方は、特殊能力について詳しいの? もしかして貴方も特殊能力者…?】
【我は契約刀使いだ】
【契約刀、使い…。 特殊能力者よりも強いのかもね?】
【さて、どうだろう…。 俺の契約刀は"未契約"だからね…】
俺は肩を竦めて一息ついた
【未契約なの…?】
【そう。 何故か俺の契約獣が俺に誓いを立ててくれなくて…】
【…それって、もしかして…
貴方の"最大の覚悟"ってやつが、ちゃんと決まってないからじゃないの…?】