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文スト夢倉庫

第10章 新旧双黒+織田作/楽しい文化祭



【教室へ向かう】


私は一人、教室へ向かった。
人は誰もおらず、静まり返っている。

心配性の私は、日中にクラスメイトと散々確認した備品をもう一度見ていた。
ちなみに、私たちのクラスは喫茶店を催すのである。




「…うん、大丈夫かな」
「何やってんだよ?」
「ひゃあ!!?」


急に後ろから声がして、驚きながらも振り返ると
そこにはクラスメイトの中原 中也くんが立っていた。


「中原くん…、どうしてここに?」
「そりゃこっちのセリフだっての。太宰のボケを探してたら教室に電気ついてたしな。ここにいるかと思ったんだが…」
「そっか。残念だけど太宰くんは見てないよ?」
「みてぇだな…。で? 月尾は何してたんだよ?」
「明日の準備が心配で、もう一度確認しておこうと思って…」
「こんな時間にか? お前はほんっと心配性なのな」
「えへへ…ごめんね」
「謝んなって。 で?何を確認すんだ?」
「え?」
「2人で確認した方が早ぇだろ?」


そう言って笑いかけてくれる中原くん。
本当に優しいなぁ。

それから、中原くんの好意に甘えて、二人で確認作業を行っていた。
中原くんは要領が良くて、すぐに終えることが出来た。



「ありがとう、これで明日も安心だよ♪」
「そりゃ良かったな。俺としては…太宰がちゃんと仕事するか心配だけどな(笑)」
「うーん…(笑) き、きっと大丈夫だよ! 中原くんと太宰くんが呼び込みしてくれたら、大繁盛間違いなしだね!!」
「だといいけどな。………なぁ、月尾、本当にアレ、着るのか?」


中原くんの視線の先には、明日の準備で並べてある
フリルのたくさんついたメイド服。
委員長(女)のこだわりがたくさん詰まっているらしい。
女子は着用が義務付けられていた。


「うん、そうだよ♪ 可愛いメイド服だよね! …あっ。に、似合わないかな、私には…」
「はぁ!? ばっ…馬鹿、誰もそんな事言ってねぇだろ!? 勝手に落ち込むなっつーの!!」
「ご、ごめん…」
「…逆だから心配なんだっつーの…」(ぼそっ)
「え? 何か言った??」
「…っ! 言ってねぇよ何にも!!」
「え? あ、ごめんね、空耳かな…」
「~っ///、ほ、ほら、確認終わったんだから帰るぞ!!」
「わっ、待って今行くね!!」


中原くん怒ってる?
私、何かしたのかな…。


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