第6章 許されない想い
私は先生を呼び止めた後、
暫くの間、何も言えずにいた。
けれど…
「なんだ?」
私は先生の呼びかけで口を開いた。
「えっと、あの…」
私は聞きたいことがある――
どうして、
私のことをここまで心配してくれるのか、
って言う理由をーー…
先生に聞きたかったんだ――…
だから、
咄嗟に呼び止めてしまったんだ…。
でも…
聞けない――。
「ん?」
「色々と…ありがとうございました…」
(だって、聞いてしまったら――…)
そう思ってる私の耳に聞きたくない
『答え』が聞こえて来た…
「"生徒"の相談に乗るのも"先生"の"仕事"だからなァ」
「ッ!!」
やっぱり…
そう…
だよね…。
"仕事"だから――…