第8章 幸せにはなれない
「うぅっ...うぅっ...ぐすっ...」
「華菜...」
「解んないよ...なんで...あたしの心は泣いてるの...解んないよ...なんで...?」
「泣いてるのは..."心"じゃなく"アンタ自身"ですぜィ」
「ぇ...」
そう言われて気付いた......
ずっと泣いてたのは"心"じゃなく......
"あたし自身"なんだと......。
心の中で泣いていたつもりだったのに......
そうじゃなかったみたいだ......。
「華菜...」
「.........」
「話てくれやせんか? アンタのこと...」
「.........」
「どうして"こんなこと"してるんでィ? アンタは"本当は"どうしたいんでィ?」
あたしが何で"こんなこと"をしてるのか......
その理由は......
ただ1つの理由だ......。
"あの人"に"必要"とされてるからだ......。
あたしが"本当は"どうしたいのか......
それも1つだけ......
"まともな道"に戻りたい......
だけど......
無理なんだよ......。