第4章 チャンスなのに…
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「まさか、またアンタに会えるなんてねィ」
「......」
「フッ。その目は"俺を殺す"って感じの目ですねィ」
「お前の所為で...お前の所為でオレは!!」
「"人を殺せなくなった"ですかィ?」
「ッ!!」
「図星かィ?」
「くっ!!」
「でもな、アンタが"人を殺せなくなったのは俺の所為じゃない"だろィ?」
「ッ」
「アンタが"俺の言葉を聞いてこんなことが間違ってるんだ"って気付いたからだろィ?」
「......」
「いや、アンタは"何らかの理由"で"心を偽ってまで今までやって来た"そうだろィ?」
「なんで...貴方はいちいち...あたしの心を抉ったりするのよ...?」
どうして、
こんな奴に出会ってしまったんだろ......。
コイツと出会わなければ
"心が揺れること"だって
なかったはずなのに......。
何でコイツと出会ってからのあたしは
こんなに心が締め付けられるように
苦しいの......。