• テキストサイズ

例え間違った生き方でも(完)

第1章 終わりが始まる日


あたしの人生はいつから間違った道に進んでしまっていたのだろうか......


何処から間違った道に足を踏み入れていたのだろう......


もう、こんな生き方をしたくないのに......


けど、今更まともな道に戻る事なんて出来ない......。


第一、まともな道に戻ったらあたしの"存在理由"が無くなってしまう......


誰からも"必要"とされない生活に戻ってしまう......


そんなのは絶対にイヤだ......。


だから、あたしは決めたんだ......


あの日、あの時、あたしを"必要"だと言ってくれた"あの人"に従おうって......


"あの人"に捨てられない様に"どんな仕事でも引き受けよう"って......。


例えそれが"人を殺す"仕事でも......。


『華菜、アンタは間違ってやす!!』

『そんな事はもう、とっくの昔に解ってる事だよ...』

『なら、』

『解ってても止めることは出来ない...』

『何で!!』

『人を殺す事であたしの"存在理由"が出来てるから...』


そう、あたしは人を殺すことで......


"自分の存在理由"が出来るから......


だから......


あたしは人を殺すのに何の躊躇いも恐怖も感じなかった......


だから、あたしは"あの人から人を殺す仕事"ばかり与えられた......。

/ 53ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp