Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第20章 パパはママ
僕にはママがいない。
僕がちっちゃい時から、いないの。
どうしていないのか、僕は知らないの。
パパに聞いたこともないから。
皆は、ママがいなくて可哀想、って僕に言うけど、僕は全然可哀想なんかじゃないの。
寂しくもないしね(・ω<)-☆
だって僕には、パパがいるから(*^^*)
「パ〜パ♪」
「ん? なに? どうしたの、ニヤニヤしちゃって(;^_^A」
「あのね、ハイ、これ」
僕は学校で書いた絵と、折り紙で作ったカーネーションをパパに差し出した。
「今日は“父の日”じゃないけど?」
「うん。知ってるよ」
「今日は“母の日”だぞ?」
「だから、知ってるってばぁ」
「あのね、パパは僕の“パパ”だけど、パパは僕の“ママ”でしょ? だから…」
「ウソ…、マジで?」
アレ?
パパの目がウルウルしてるよ?
「パパ、痛い痛いなの?」
僕はパパの頭を、なでなでした。
でもパパの目のウルウルはなくならなくて、鼻もズルズルになった。
「パパぁ? どうしたの? どっか痛いの?」
どうしよう…
パバが…泣いちゃった…
僕のせい…なの?
「パパ…、ごめなさい…僕…」
「違うんだ。嬉しくてさ…。和がそんな風にパパのこと思ってくれてるなんてさ…嬉しくてね」
パパ、痛い痛いじゃないの?
僕、悪い子じゃないの?
「ありがとう、和。パパ、嬉しいよ」
「パパ、のここポカポカになった?」
パパが前に言ってた。
幸せってのになると、胸がポカポカになるって…
「うん。ポッカポカになったよ(*^^*)」
よかったぁ♪
「パパ、だぁいすき♡」
パパ、いつもありがとう♡
おわり♡