Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第43章 お疲れさま♥
ンゴゴゴゴッ…
えっ、なに?
雷? それとも地震?
飛び起きた僕は、一気に醒めた目で辺りをグルっと見回した。
でも、窓の外外には青空が広がってるし、家具だって揺れてない。
な〜んだ、夢か…
ホッとして再びベッドに潜りこむと、不意に感じた温もりに気づく。
あ、翔くん…
帰って来てたんだ。
ってことは、さっきのは翔くんのイビキ?
そうだよね、疲れてるよね?
だって24時間頑張ったんだもんね?
イビキだってかいちゃうよね?
それにしてもいつ帰って来たんだろう?
僕、けっこう頑張って起きて待ってたんだけど、やっぱり睡魔には勝てなくて、翔くんの帰りを待たずに寝ちゃったんだよな…
「ごめんね、翔くん…」
キスの代わりに、翔くんの鼻先を摘んでやる。
「フゴッ…、ンゴゴッ…」
「ふふ、翔くん変な顔( ´艸`)プップップッ」
僕が鼻を摘む度、眉間に皺を寄せて、口をパクパクさせる翔くんがおかしくて、僕は思わず吹き出してしまって…
そしたら急に伸びて来た手に、僕の手が掴まれた。
「俺で遊ばないでくれる?」
「あ、ごめん、起こしちゃった?」
「そりゃ嫌でも起きるでしょ? 鼻摘まれりゃさ…」
ふふ、確かにそうだ。
「でも、もうそろそろ起きないとZERO間に合わなくなるよ?」
「うん、分かってる。でもさ、その前に…」
えっ…?
僕の視界が反転して、寝癖でボサボサ頭の翔くんが、僕を見下ろす。
「どうしたの? 起きるんじゃなかったの?」
「起きるよ? でもさ、まだ貰ってないじゃん? 智くんから何にも…」
僕は意味が分からずに首を傾げる。
けど、翔くんが目を閉じて唇を突き出したのを見て、漸く翔くんが求めている物に気付いた。
「お疲れさま」
僕は突き出た翔くんの唇に、そっと自分のそれを触れさせると、撫でた肩に腕を回した。
そして交わした言葉は、
「ただいま、智くん」
「おかえり、翔くん」
よく頑張りました(^-^)
おわり♥