Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第42章 My heart is with you…
目が覚めると、そこにもう翔くんの姿はなかった。
あーあ、出かける前に一言伝えたかったのにな…
「頑張ってね」って…
なのに…
駄目だな、僕…
翔くんの不安を一番身近で感じてきた筈なのに、肝心な時に何もして上げられないなんて…
恋人失格じゃん…
気怠さの残る身体でベッドから抜け出し、テーブルの上に置かれたままのスマホを手に取ると、規則正しく点滅する赤いランプ。
どうせ誰からも連絡なんて来やしないから…、なんて思ってたのに…
誰からだろう…?
首を傾げながら液晶に指を滑らせる。
「えっ…? なんで?」
そこには、翔くんからのメッセージを知らせる表示があって…
僕はそれを一つずつ声に出して読んでいく。
『おはよう☀』
「ふふ、おはよう」
『行って来るね』
「うん、行ってらっしゃい」
『ちゃんと見ててね?』
「わかってるってば」
『途中で寝んなよ?』
「う〜ん、それは約束出来ないな…」
『あのさ、“告白”してもいい? つか、しちゃうけどさ…』
「うん、して?」
『愛してるよ』
「もう…バカ…。今更言わなくたって知ってるし…」
だって昨夜言ってたじゃん…
何度も何度も…さ…
僕は慣れない手付きで翔くんに返信を送った。