Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第34章 同じ空の下…
「ねぇ、今年の花火大会、一緒に行ける?」
答えなんて、聞かなくたって分かってる。
でもちょっとくらい期待してもいいでしょ?
「ごめん…。その日は仕事入ってるから、ちょっとむりかも…」
だよね…。
知ってたよ?
知ってたけどさ、ちゃんと翔くんの口から聞きたかったんだ。
「そっか、そうだよね…。忙しいよね…」
「マジごめん。何ならさ、潤とかニノとか…相葉くんとかさ…」
ねぇ、何でそんな意地悪言うの?
僕が一緒に花火見たいのは、翔くんだけなのに…
酷いよ…
でも僕は素直じゃないから、本当の気持ちが言えなくて…
「うん、分かったよ。誘ってみる。ごめんね、忙しいのに…邪魔しちゃって…」
「いや、俺の方こそごめん。せっかく誘ってくれたのに…。なんなら、来月の花火大会の日、予定空けとくからさ…」
いいよ、無理しなくても…
それにその日は僕が仕事だし…
メンバーのスケジュール管理が趣味の翔くんが、僕のスケジュール知らないわけないのに…
「うん、そうだね。楽しみにしてる」
心にもない言葉を吐いて、僕は電話を切った。
その時、遠くの方でバーンと音がして、明かりの消えた部屋が、一瞬だけど明るくなった。
「ねぇ、翔くん? 翔くんのいる場所からも見えてる? 」
だって僕達は同じ空の下で繋がってる筈だから…
きっと見てるよね、花火…
ね、そうでしょ、翔くん…?
おわり♡