第21章 ホワイトデー
白石「ほら、手ぇ出して。付けたる」
佐々木「あ…うん…」
白石「ちゃうちゃう、左の手」
佐々木「ひ、左?!」
白石「そうや、いいやろ?」
佐々木「いやっ、その…」
白石「フッ、冗談。俺今はまだ左には付けられへんからなぁ。ラケット握るし」
佐々木「せ、せやな…高校でもやるんだもんな」
白石「左は先に取っとくわ。せやから今は右………よし、ぴったりや!思った通り」
佐々木「……」
白石「ん?どないしたん?」
佐々木「さ、先にって…どういう…」
白石「考えてみぃ」
佐々木「えっと…そのつまりや……ええ?!」
白石「多分今自分が考えとる事で合っとるで」
佐々木「なっ…!は、早いやろ?!そういうん決めるんは…!」
白石「俺とは嫌なん?」
佐々木「そ、そんな事あらへん…!………ほ、…ホンマに言うとる…?」
白石「ホンマや。俺のお姫様はお前しかおらへん」
佐々木「おひめ…さま…」
暗いからようわからんけど、
きっといつもみたいに真っ赤なんやろな…