第46章 媚薬ノトリコ〜家康×政宗〜
家康が飛鳥と身体を重ねている時、広間では光秀と政宗が酒とお茶を交わしていた。
信長は天守に戻り、三成と秀吉は酔いつぶれその場で眠りこんでいた。
『時に政宗…』
光秀が不敵に笑いながら政宗を見る
『んぁ?』
飛鳥と家康が部屋を出でから、そわそわして落ち着きのない政宗
『そろそろ飛鳥の様子を見に言った方がいいと思うがな』
『…なんでだよ』
不機嫌そうに呟く政宗に
『飛鳥が飲んだ酒にはな…強力な媚薬を入れてやった』
そこの言葉に持っていた湯呑みを落とす
『はっ?なっ、何言って…』
政宗を見据え
『今頃飛鳥は家康と…』
言いかけた光秀に答えることなく慌てて広間を出る
光秀は笑いながら酒を煽った…
廊下を急ぐ政宗。
冗談かの様に飛鳥を口説いていた政宗だか、それは本心。
愛おしい人が他の男と?
考えたくもないが、【媚薬】の言葉に光秀ならやりかねないと思った。
媚薬の効果位知ってる。
本人の意思とは関係なく、身体は疼き効果が切れるまで求め続ける…
飛鳥が家康と…
自分が部屋まで送れば良かったと、激しく後悔する。
角を曲がれば飛鳥の部屋に辿り着く所で、脚が止まる
「んっ…いえ…やす…あっ…はぁ…」
微かに聞こえる鳴き声…
それは飛鳥の物で間違いない。
カッと怒りが込み上げるのを抑えきれず、飛鳥の部屋の襖を開ける
「はぁっ…あぁっ!んんっ…はぁ…」
『っ…飛鳥…くっ…』
『っ!』
その光景に絶句する。
脱ぎ散らかった着物…
汗が滴る家康が律動する様…
抱えられてしがみ付きながら上下する飛鳥…
「あっ…また…っ…はぁっ!」
その場で動けない政宗…
今まさに果てた飛鳥の虚ろな目が政宗と絡まる
「はぁ…っ!…嫌…まさ…むねっ…」
政宗には飛鳥が悶える様な、誘う様な…そんな風に見えてしまう。
『何だ…これ…』
思わず言葉を発すると、背を向けてた家康が肩で息をしながら振り向く
『はぁ…政宗さん…』
飛鳥を褥に寝かせ、汗を拭きながら続ける
『飛鳥は…飛鳥の意思とは関係ない…はぁ…多分…媚薬です…』