完結 高校の先生と幼馴染みとのイケない関係/盗作NG
第2章 お家に、家庭教師が来ました。
「ここはXの式を代用してY=3+aの二乗・・・という様に計算すれば簡単に解けるよ。咲永さん、聞いてた?」
「すみません。数学は苦手で・・・」
そんなに頭良くないし
数字の解き方は理解不能だから
眠くなるんだよね
一目惚れした宏樹先生が
家庭教師。
クラスの女子に話したらきっと羨ましがるよね。
「今日はここまでね?お疲れ様。明日のテストはバッチリ出来そう?」
「な、なんとか。頑張ります・・・先生、聞いてもいいですか?先生は・・・その。す、好きな人はいましたか?」
「好きな人。それって昔?今?」
「すみません。失礼でしたよね。」
「別にそんな嫌じゃないよ。僕が好きになった人はーーー女の子らしくピュアで繊細で、ちょっとドジでおっちょこちょいな人だった。君と少し似ていて、ね。」
「そうなんですか。先生はその女性に好意を寄せていたんですね。その女性とは告白しましたか?」
「告白出来なかった。恥ずかしくて照れ屋だから。けどその人は、もうここにはいないんだ。帰らぬ人となってしまったから。卒業式の終わり頃に、交通事故にあって・・・あれが僕の、最初で最後の儚い恋ーーー嫌な気分にさせてごめんね?忘れても良いから・・・」
先生にそんな辛い過去があったなんて・・・かなしくて・・・
「咲永さん、泣かないで。可愛い顔が台無しになっちゃうよ?」
「だって・・・先生・・・」
「あの時の思い出は記憶に消す事は、難しいけど。僕は僕なりに一生懸命、努力している。過去の自分と戦う為に。向き合う為に。それに。僕には好きな人がいるからーーー」
「好きな、人?」
「今はまだ言えないけど。その内告白するよ。その内、ね・・・」