第5章 幼馴染みに、見られて･･･

「昨日さ。お前、同じクラスの担任の宏樹先生と花火大会で一緒にいたって聞いた。それだけではない。家に入っていくのも見たと情報が入ってる･･･どういう事なんだ？何か隠してるだろ？」


やっぱりバレてたんだ。
もうこれ以上誤魔化すのも無理だし、どうしよう。こうなったら
正直にーーー


「咲永さん。喋らなくてもいいよ。俺から話すからーーー」


いつの間にか、音もなく現れた先生が私達に話しかけてビックリした。


「宏樹先生。さなとは、どういう関係なんですか？」


「僕、いや。俺と咲永さんはーーー教師として家庭教師として、恋人として。お付き合いしてる仲だよ。ただそれだけだ。」


「･･･そうですか。先生はここに残って大事な話をしましよう。さなは先に帰ってろ。すぐ終わるから。」


「これは大人の事情というものだから。気にしないで先に帰ってて？」


気になったものの結局、家に一人で帰ったあげく、戻ってこなかった。
何かあったのじゃとドアから声が聞こえてくる。聞き覚えのある優しい声。