第4章 秘密の交際、開始ーーー

恋くんの実家は先代から代々受け継ぐ、洋菓子専門店で働いている祖父の千悟郎さんとお父さんの怜治さんの長男なんです。
お母さんの愛梨さんは看板娘としてお手伝いをして働いています。


昔何度も良くお店に来て、食べさせてもらった記憶がはっきりとまだ残っている。色々お世話になったから、お礼しておかないとーーー


「またお店来てもいいかな？」


「そうしろよ。母さん達喜んで歓迎するだろうし。『嫁に来い』とか言ってたし。」


「嫁って･･･何を言ってるの。私はそんなーーー」


「お前、最近勉強ばかりしてるだろ？もうすぐ花火大会あるんだけど。行くのか？」


「う、うん。行くよ･･･」


「なんだよ、そのぎこちない態度と返事は。何か隠してる？」


「」