第9章 欲望のままに
side灰羽。
高く上げた腰を横たえ、そっと萎えた肉棒を引き抜けば、とろりとナカから白濁。
ツ…と下に垂れていく白濁を見ていれば椎名さんの声がすっと耳に入ってきた。
「後悔、してる?」
後悔…なのか。
よくわからない気持ちが胸を渦巻いている。
「わかりません…」
素直にそう伝えれば、椎名さんが上半身を起こす。
こぷ…と卑猥な音を立てて白濁が溢れ出すのが見えた。
「私は後悔してない。灰羽くんが好きだから。」
まっすぐ俺の目を見て、強い口調で話す椎名さん。
「俺も、好きです。」
そう口に出すと、椎名さんは俺の頬に手を添えそっと唇に触れた。
「だったら抱いて。ナカに出して。
全力で私を愛して。」
好きな気持ちに嘘はない。
でも、好きだけど手に入らない。
だったら…
俺は、ぐいと椎名さんを引き寄せ、つよく抱きしめる。
「全力で愛します。意識飛ばさないようにしっかりついてきてくださいね。」
手に入らないんだったら、
今だけでも俺のものにする。
それで、いいんだ。