第18章 《裏》機械の深い深い愛情【坂田金時】
店に入ると、
そこにはたくさんの猫がいた。
まだ開店直後だったようで、
さほどお客は来てないようだ。
…イチャイチャできるかも。
私は、猫と個室で戯れられる部屋を頼んだ。
金時「個室で猫と遊べるのか。」
夏希「そうだよ、独り占めできるんだよぉ~」
個室に入れば、
すぐに複数の猫が私達の元へ駆け寄ってきた。
私の所へ来た子猫は、私に撫でられると可愛らしげににゃあと鳴いた。
夏希「かわいぃ~!!」
私は金時さんを忘れて猫にべったりくっついていた。
金時さんも金時さんで、可愛い猫には勝てないようで、
緩んだ顔で猫を撫でていた。
夏希「ふにゃ~。可愛いよぉ。」
私は子猫ちゃんの頭をふわふわと撫でていた。
やっぱり本当に最高だわ猫って…!!
金時「………」
金時さんは気付けば黙り込んでしまった。
夏希「ど、どしたの金時さん??」
金時「いや……、
猫も可愛いが、
夏希。お前の方が食べてしまいたい…。」
夏希「え、えぇぇ!?」
金時「あんなに無防備な姿を猫に見せて…。少し、嫉妬、した。」
夏希「っ…。」
真面目な顔で私を見つめられ、思わず逸らしてしまう。
金時「…食べても、いいか。」
夏希「ここじゃ、ダメっ!!」
私はソノ気の金時さんを押し返した。
金時「ん?何故だ?」
夏希「は、恥ずかしい、から…。」
金時「そうか。じゃあ、場所を移せば良いんだな。」
夏希「えっ、あ。」
私は瞬間的に源外さんの家に連れていかれた。