第16章 謎の女性
翔くんを見送った後に私も仕事のためテレビ局に急いで向かった。
「ん、さん。おはよ」
どう見ても挨拶する気のない二宮さんが
ゲームをしながらチラッとこっちを見た。
『お、おはようございます!』
「ふふふ…あ、髪やんの?」
『え、あ、まぁ、はい』
「じゃあ、座りますわ。ワタシ
ゲームやったままでも平気ですか?」
なんて言いながらメイク室の鏡の前に座ってゲームをしてる二宮さん
いやいや、拒否権ないじゃないっすか(笑)
『だ、大丈夫です(笑)』
「あら、それはどうも」
二宮さんってなんか不思議
全然、嫌みじゃないっていうか…
みんなに対してこういう感じだもんな。
全く読めない…。
「相葉さんと楽しかったです?」
『え?あ、はい』
「ふーん…あ、でも翔さん来たでしょ」
『え、あ、そうなんですよ(笑)
なんか汗だくで来て…ふふ』
「翔さんは優しいですからねぇ…
だから仁美………ゴホッ…」
相葉さんも昨日その名前を言ってた。
"仁美さん"その人と翔くんが何かあるの?
でも、それは聞けないまま
黙々と二宮さんの髪の毛をセットしてた。