第84章 あなたにもう一度 プロローグ
※この話は歴史を無視した内容が多くなり、完全オリジナルストーリーを予定しています。
今度の舞台、
それはエピローグ後の約半年後___
竹千代が五歳になる少し前に、それは起こる。
「五歳になれば、教育係が必要になる」
この時代には避けて通れない道が、ひまりを徐々に追い込んでいく。
そして現れた教育係。
「……どうやら、家康を男にした女らしい」
それを耳にしたひまりは、更に団子屋の娘の話を月日が経った今、知る事になり……。
不安が付き纏う。
「良い加減……自分がどんな目で男に見られてるか、自覚したらっ!!」
子を産んでも、出逢った頃とほとんど変わらないひまり。可憐な姿のまま色香だけが増し、家康の不安は尽きない。
「……なんでいつ、も……私ばっかり……自分は言い寄られても何も話してくれないのにっ!!」
二人の間に出来た溝。
500年前と500年後の
価値観のズレ。
そしてワームホールの異変に気付いた佐助。
約束の地で、確かに二人の手は繋がれたはずだった。
しかし、
佐助と家康の目の前に現れたのは……?
「……どうして、私の名前を?」
まだ、あどけない姿の高校生のひまり。
そしてひまりの目の前には……
「……あんた、誰?」
まだ、女を知らない元服前の家康だった。
最大の恋敵は、若かりし頃の自分。
今度は時空を超えた?
それとも二人が失った?
「あなたにもう一度」