第1章 学校で
今は6時限目。
だが、そんなこと御構い無しに
俺は後ろの席のやつに、話しかけようとするが…
寝てるし…
でも寝てても頭いいとか…
その才能分けろ
「起きろ。おい」
その言葉と同時にデコピンをする。
「痛いよ…バカ…」
「寝てる方が悪い。
てか、ちょっと授業抜けるぞ」
「え、あ…うん」
寝ぼけているがそんなこと気にせず、
奇跡的に開いていた教室の後ろのドアから、抜け出す。
「どこ行くの?」
「…屋上」
「ラジャー」
屋上に着くと俺は口を開く。
「あのさ…」
どうせこいつは気づいてくれないけど、
口に出す。
「俺、お前のこと好き」
「私も!」
知ってる。
どうせ、親友として好きとか言うんだろ?
だから、“好き”の気持ちだけ受け取ることにする。
「ここにいると眠くなるから戻るぞ」
「ん。分かった」
______俺が恋したのは超鈍感少女だった。