第1章 主人公の設定
瑠璃華御崎
主人公。22歳独身女性。
高校時代から付き合っていたとても奥手な彼氏とは仕事から来るすれ違いでどちらからともなく別れており、最早仕事が恋人だった。
しかし中小企業の部長の執拗なイビリ(セクハラもあった)、罪のなすり付けによりクビとなってしまった為、恋人だった仕事にすら振られる始末。
明日の仕事の事とご飯の事、そして家事とたまに飲むお酒の事位しか考えてこなかった為突然の解雇に行き場を失ってしまう。
容姿はアイドルや女優の様に華があるわけではなく、かと言ってモテないのかと言われれば特にそういう訳でもない。言うなれば至って普通よりの綺麗系。しかし、ふとした拍子に見せる笑顔や仕草はそこはかとなく異性の目を引くような、不思議な雰囲気の持ち主である。
性格は見た目の綺麗系には似合わず、少しいたずらっぽく、たまに男勝りな1面を見せる事もあるが飄々とした口調で他人をかわす事もしばしば。少し気分屋なところがあるものの他人に不快感を与える事を何よりも嫌っており、彼女のそれはどちらかと言えば少し過剰とも言える程度ですらある。お酒には強い方だが、一線を超えるとやや暴走気味に。
金銭的には裕福な家庭に生まれ育った。しかし家庭環境はさほどよくなく、両親は健在であるもののあまり仲は良くない。親戚からの評価を第1とし、肩書きに囚われている父と、周囲に自慢したいが為に子供すら着飾るヒステリックな母。両親は欲しがったが、主人公がようやく出来た頃には高齢出産となり、兄弟は産むことが出来なかった。そのせいで「お前が男だったら良かった」が口癖。常に否定され続け育った為、多少心に傷は残ったままで、陰口や怒鳴り声、暴力などにはとても敏感に怯える。
多少影は見えるものの基本的には表には出さず、両親から離れる為にわざと実家からは遠い都会へ出た後は割と明るく生活していた。