第35章 いちごどろっぷ
そっと手を握ると、翔がゆっくり目を開いた。
S 「かず・・来てくれたの?」
俺の顔を見て涙を流している。
「翔、ごめん。俺のせいで・・」
S 「かず、俺のこと嫌いになった?もう一緒にいちゃだめなの?」
俺は翔の手をギュッと握り締めると、思いの丈を打ち明けた。
「翔・・ごめん。苦しめてごめん。俺は今でも翔のことが好きだよ。ずっとずっと大好きだ。
俺なんかが翔の未来を奪って良いのかって悩んでいたんだ。翔は結婚して子供がいる人生を選んだ方が幸せなんじゃないかって。だから・・」
S 「そんなの・・そんなのいらない。俺はカズが一緒にいてくれたら幸せなの。カズがいない人生なんて考えられない。お願いだから俺を一人にしないで」