第17章 さくら
S side
しばらく沈黙が続いている。俺何か変なこと言ったかな。
頭の中でグルグル考えていると車がマンションの地下駐車場に入った。
M 「翔くん・・今日は翔くんしか誘ってないよ。翔くんと2人で飲みたかったんだ」
松潤が俺を真っ直ぐ見つめてそんなこと言うから、俺勘違いしちゃうよ。
きっと赤くなってるであろう顔を隠すように俯いて松潤の後について行く。
綺麗に片付けられたお洒落な部屋。想像していた通りだな。
ソファに腰を下ろすと目の前のテーブルに酒やつまみが次々と並べられる。
つまみって言ったって乾き物とかじゃなくて松潤が手作りしてくれたもので、さすがだなって思う。
それから大事そうに盆栽の桜を持って来てテーブルの端に置いた。
M 「今日は来てくれて有り難う」
ニッコリ笑った松潤にドキドキする。
ダメだ落ち着け俺。
空きっ腹なのに酒をグビグビ飲む。
飲まなきゃ俺どうしたらいいかわかんないし。