第48章 出産
ある夜…終さんと寝ていると……
お腹に鈍い痛みが襲った。
みわ
「ッ……」
布団の中で悶えていると、
私の異変に気付いた終さんも起きた。
終
「大丈夫?」
綺麗な顔が覗き込んでくる
みわ
「陣痛が………」
斉藤
「陣痛!?」
終さんは飛び起きると私を抱え外へ飛びだした。
みわ
「終さん、おっ、落ち着いて!!」
(初産はそんなに早く産まれないって助産師さんも言ってたし…
陣痛の間隔もまだかなりあいてるし……)
斉藤
「こんな時くらい言うこときいて黙って俺に抱かれてて!」
寝間着姿で寝癖も凄いけど、
それでも終さんは真剣な眼差しで前を見据え
私を抱き走ってる。
(終さん……)
私は終さんの行為に甘えて黙って抱かれる事にした。
みわ
「ありがとう終さん……」
斉藤
「あと少しだから頑張って」
みわ
「はい…」
抱かれながら見る夜空はとても綺麗で…
陣痛がまるで他人事のように感じられたひと時だった。