第41章 父親学級
助産師
「みなさーん、おはようございます!
こちらのお部屋で父親学級を行いますのでご移動ください」
小柄な助産師さんが男たちを先導し始める
(それにしても父親学級ってなんだろう
学級っていうくらいだから子供について勉強をするのだろうか…)
そんな事を考えながら一番後ろを歩いていると
ボロボロの着物を着た男に話しかけられた。
?
「いやー、私ねー、父親学級出るのこれで9回目なんですよー」
(へぇ……え?9回目!?)
「貴方…父親学級初めてでしょう?
私はね9年連続で父親学級に参加してる…いわば長なんです。
だから一目目見れば新参者かそうじゃないか分かるんですよー」
(凄い…見ただけで新参者だと見分けられるのか)
?
「分からないことあったら何でも聞いてくださいよ。」
頷こうとした瞬間…
いつかみわが歌舞伎町で俺が他人と話しているのを
嬉しそうに眺めていた姿を思い出した。
(みわの前だけじゃなくて居ない時も頑張ろう)
斉藤
「ありがとうございます。」
頑張って話した。
?
「さ、行きましょう行きましょう。」
俺は男と肩を並びながら多目的室に入る