第27章 笑顔が狂気
部屋の中に入ると、みわさんが女中服を着て俺達に背を向けたまま出勤の準備をしている。
瀬戸
「お前、もしかして今日から働くつもりなのか!?
副長にあと1週間は休んで良いって言われてるんだろ?」
みわ
「うん…でも……なんか悪くて……」
(みわさんらしいと言えばみわさんらしいけど、
今は身体を休めて欲しいな…)
ようやくみわさんが手を止めこちらを見た。
みわ
「(´⊙ω⊙`)」
斉藤
「……」
瀬戸だけだと思っていたのかみわさんは驚いた表情で俺を見てきた。
瀬戸
「ほんと休めって。
退院したばっかのお前に
気楽に仕事頼める奴なんていねーんだから。
ね?斉藤隊長」
俺は頷く
みわ
「でもその…お医者様に歩かないといけないって言われてるんですが…」
瀬戸
「それなら明日にでも…俺は仕事あるから付き合えないけど……
非番の奴に頼んで一緒にお使いだけでも行ってみれば?
副長マヨネーズがたりねぇとか嘆いてたし…
荷物は一緒に行く奴に持たせてさ?な??
誰でも良いなら俺が捜しといてやるけど…馬鹿となら喜ぶ奴いるだろうし。」
(俺、非番!!)
斉藤
ノート→【俺、明日非番だから付き合うよ。】
瀬戸にノートを見せる
瀬戸
「よかったな!馬鹿!!斉藤隊長が付き合ってくれるってさ。」
みわ
「ありがとうございます。」
明らかにみわさんは動揺している。
当たり前だ自分を斬った相手とお使いに行くんだから。
瀬戸
「じゃあ、馬鹿の元気な顔も見れたし…そろそろ行くかな。」
みわ
「瀬戸さん、ありがとうございました!」
瀬戸の側に行きお礼をするみわさん。
こう見ていると2人が特別な関係のように見える…羨ましい。
瀬戸
「また来るな〜」
瀬戸は名残惜しそうに部屋を出て行った。