第2章 帰り道
道路に落ちた枯葉。
遠くにいる小学生。
シュナウザーを散歩させるおばさん。
一人だから喋ることもないし、いつもの帰り道が繊細に見えてしょうがなかった。
前方からチャリが接近中だ。ちょっとどんな人か気になった。
顔をみてビックリだ……
今の人かっこよすぎない!?笑
高校生くらいかな。ディッキーズのリュックにグレーのマフラー。服装も完璧ともいえる。
ただすれ違っただけなのにその人のことで頭がいっぱいになった。
うわぁぁー明日も会いたいなーー。
―次の日―
「…智穂、智穂!ちょっと聞いてる!?」
「んんんっ?うん!聞いてるよ!」
雛子はスクバをバホバホ蹴りながら怒鳴った。
「雛子、今日ちょっと用事あるから先帰っとくねーー!」
「えっちょっと智穂ぉー!」
まぁ用事ってゆうのはもちろんチャリ王子を人目みるためだけど。