第84章 ジャックダニエル
開けていい?そう聞く主ちゃんに頷く二人。
「え、一期…これ、一期が作ったの?」
「はい、何とか形にはなったのですが‥その、ご存知とは思いますが、私は料理は苦手でして。なので、お口に合うかどうか…」
主ちゃんが青い包みから取り出したのは、小さな花の形をしたあのチョコレートだ。
一期さん、あの後頑張ってると思ったら花の型で抜いてたのか。切るだけでも大丈夫だったのに、流石一期さん、て感じだね。
「一期が料理を‥凄く嬉しいよ!けど、怪我とかしなかった?」
「ええ、燭台切殿達のお陰ですよ。宜しければ夕食の後に召し上がって下さい。」
うん!と嬉しそうに頷いた主ちゃんが、今度は長谷部君から受け取った白い包みを開く。