第81章 遊興
「つるまる‥」
柔らかい唇の感覚。
困った様な眉、長い睫毛が目の前にある。
ごくり、と後ろで見ていた薬研が喉を鳴らした気がした。
「‥私は、遊びなんて思えない。皆が大好きなんだよ。」
頬を赤らめて俺の髪を撫でるが愛しい。あぁ、どうしたって好きだ、きみが欲しい。
両手での頬を包み深く口付けをした。
「っ……ん‥」
「は‥、薬研も好だろ?俺にばかりしてたら可哀想だと思わないか?」
「や、げん…?」
「大将…俺は‥っ…」
振り返り、右手を薬研の頬に滑らす。
「すき‥薬研も鶴丸も大好きなの、こんな私でごめんね…」
薬研の唇を親指で撫でるの切なそうな蕩けそうな顔を見てると、ぞくりとした。