第34章 幻の向こう
「主様…もうしわけありません。こんのすけには何も出来ませんでした‥もうしわけありません。」
「…………。」
こんのすけ、どうして泣いてるの?
ねぇ、みっちゃん笑ってよ?勝手にしろだって、おかしいよね。
加州、そんな悲しい顔しないで?加州がそんな顔してたら私も悲しくなっちゃうよ。
薬研、私の代わりに怒ってくれてるんだよね?ありがとう。‥でももう怒っても仕方ないよ。
「主様…」
「…………。」
あぁ、短刀ちゃん達には何て言おうか‥毎日毎日心配して捜してくれたのに。
脇差の皆には何て言おう、いつも励ましてくれたのに。
太刀、大太刀、槍の皆…ごめんね。毎日頑張って遠くまで捜しに行ってもらってたのに‥
皆、ごめんね。