第32章 かくれんぼ

「あるじさま！おしごとですか？まだおわりませんか？やくそくしたとおり、きょうはぼくとあそんでくださいね〜！」

沢山の紙に判を押しながら、ぼくの頭を撫でるあるじさまの背中に飛び付く。

「これで終わり、さぁ今剣ちゃん、何して遊ぼうか？」

「たんとうのみんなと、かくれんぼをするやくそくをしています！あるじさまもいっしょならきっとたのしいですよ！」

ぎゅっと手を握って広間に向かう。

あるじさまはいつでもぼく達短刀に優しい。今日だって我が儘を聞いてもらってこうなっている。