第94章 今を生きる
「審神者が鍛刀した者は、戦場から連れ帰った者より審神者に対する気持ちが強い。」
「うん、それ燭台切さんも言ってたぞ。」
「あぁ、自分の事だからな、燭台切もよく解っているんだろうさ。…それを前提にしてだ、もし戦場からここへ来て、自ら主への愛情を芽生えさせた者が、主の為にと鍛刀した刀はどうなると思う?それも二回もだ。」
えっと、そうなるべくして作られたものじゃない、本物の気持ちを込めたって事だよな。
「…それって凄い事だよね、主が鍛刀するより主への気持ちが籠もるんじゃないか?」
こくりと頷いて机の上に湯飲み茶碗をそっと置き、胸に手をやる。
「俺は、顕現された時から長谷部が主へ抱く想いと全く同じ物がここにあった。」