第94章 今を生きる
「ふふ、どういたしまして。こちらこそ君のお陰で刀装を作るコツが掴めたよ。」
「あぁ!そうだな、これで次の戦場も楽勝だぜ!恋バナってのも結構面白かったしな。」
「…包丁、俺のは主には黙っていてくれよ?」
「いやぁ、青春だね。主がこの本丸の縁結びの神なのかもしれないな。」
嬉しいな、話を聞く度にここの本丸が一つに繋がってるんだなって感じるんだぞ!
「じゃあ俺行くんだぞ。練習頑張って!」
「ああ、君もね。」
そっと開いた掌の間で輝く金色の刀装。それを指先で転がしながら、青江さんが手を振る。
「…さて、残るは大倶利伽羅さんと三日月さんと二強の二人かぁ。」
そういえば燭台切さんって朝に厨で会ってから見てないけど、どこに居るんだろ?