第94章 今を生きる
「好きな物、か‥」
「ふふっ、なら決まってるよねぇ…」
「ふむ……。」
「おーっし!いっくぜー!」
皆が目を閉じ、胸の前で手を合わせる。すると掌の中が輝きだして、そこに握り拳程の刀装の元になる塊が生まれた。
「好きな物でも人でも何でもいいんだぞ!いっぱい考えて、掌に集中するんだ!」
「解った、任せてほしい。」
「ああ、この手のは覚えがあるね…」
青江さんと蜂須賀さんの手の間にある塊が金色に輝く。続いて石切丸さんと獅子王さんの刀装も綺麗に輝く。おっ!これは成功なんだぞ!
「おっしゃ!成功だぜ、ほい!」
「人事は尽くしたよ。どうかな?」
「ふ、贋作とは大違いだろ?上手くいったよ。」
「…いいね。コツが解った気がするよ。」