第94章 今を生きる
「…で、山姥切は何て?」
「山姥切さんは、主を大切に想ってるって。それで、主にだけ何かを言ったんだよ!そしたら急に逃げちゃったんだぁ〜」
「あー…うん、そっか。なんとなく解ったかもしんない。」
解った?そうなのか?俺は何が何だかわかんないぞ。
「それで、次に和泉守さんと堀川さんに会って、そしたら加州さんも主が好きだって聞いたんだ。」
中庭に出て茶室の方を見ていた加州さんが頷く。
「あぁ、うん。俺は主の事大好きだし間違ってないね。それより兼さんには聞いた?何て言ってた?」
「わぁ、加州さんは素直に認めるんだな!和泉守さんは散々違うとかそうじゃないとか言ってたぞ。」
「はは、兼さんらしいねぇ…」
そう笑ってから、茶室には居ないから次に行くよ!と、俺に向かって手招きする。