第94章 今を生きる

さて、俺も次に行こうかな。でも誰に聞いたらいいんだ？あの二人は、燭台切さんと清光君って言ったな…

「燭台切さんって厨に居たよね。で、清光君て誰だろ？遠征中のやつか？それとも任務で出てるやつ？」

まっ、取り敢えず兄弟の所へ行って‥あ！だめだ。一兄がいるかもしれないから後回しにしよう。けど…うーん‥

「おっと、危ねぇ！！」

下を向いて歩いていて全く前を見てなかったよ。急に身体が浮いて、持ち上げられたのに気が付いた。

「うわ！何だ！？」

「おい、下ばっか見てたらぶつかるだろうが。危ねぇぞ？」

床があんなに下にある！俺、こんな高さから見るの初めてだ！で…誰だろこいつ。

「…あんた、誰だ？」

俺を片手で摘まみ上げたそいつが、肩に乗せていた大きな槍を持ち直す。