第93章 白妙
「ただいまぁー!誰か居るっ………ん"!!?」
「あれ?新しい子かい?」
扉を両手で押した状態で固まる主と、その後ろでにこにこ笑う燭台切。
「博多君だっ!!何で?今日は遠征以外頼んでなかったよね?なんで?」
そう言い終わる前に博多の傍へ駆け寄り、手を握った。
毎回そうだが、主は本丸に新しい者が来る度に、これでもかという程喜ばれる。それは他のどの刀剣男士が見ても、ここへ来られて良かったなと思う様な喜び方だ。
「博多、主殿にご挨拶を。」
「俺の名前は博多藤四郎!博多で見出だされた博多の藤四郎たい。短刀ばってん、男らしか!」
博多良いとこやけん、今度行ってみ?と、主に握られた手を握り返して握手する。
あぁ、主。またその様に嬉しそうな顔をされて…良かったですね。