第92章 夜桜
「それで、何だって?また突然に…この前みたいに宴会をするから料理しろとかではないだろうね?」
厨に居た歌仙さんの前で、蛇に睨まれた蛙の様になっている主ちゃんを背中に隠して話を始める。
「ごめんね、歌仙さん、その通りなんだ。ただ、今回は僕が突然思い付いちゃって…だから、主ちゃんは責めないでくれると嬉しいな。」
「燭台切がかい?珍しい‥理由にも寄るが、雅じゃない事は嫌だからね?」
「ありがとう。実は、主ちゃんの家の側に夜桜で有名な場所があるらしいんだ。だから、そこへ皆で行きたいと思ってるんだよ。宴会とまではいかなくても良いんだ、短刀君達の喜びそうな物をお重に詰めて、次郎太刀さんや陸奥守さん達の肴を作れたらなって…どうかな?」