第87章 国宝指定記念日
「「長谷部、祝ってもらえて良かったな!国宝って、すごい事なんだよな?おめでとう!こっち戻ったらまた、ひと狩り行こうぜー!」」
肩の鵺を膝に抱き直した獅子王の旦那が手を振る。
「「狩りって何かな?面白そうだね、その時は僕も連れて行ってくれよ。」」
「「あ、兄者、それなら俺が!」」
隣から顔を出した源氏兄弟に、鵺が驚いて声をあげる。
「「お前は切らないから大丈夫だよ。…えっと、何だっけ?長谷川?長谷山?とにかくおめでとう。何の祝いかは解らないけど、良かったんじゃないかな?」」
「「あぁ、兄者がまたすまないな…長谷部、おめでとう。俺も兄者も、おまえと同じ様に強くなったんだ。これからも共に頑張ろう。」」
「「まあ、そんな感じ。頑張ろうね、諏訪部。」」
兄者、諏訪部ではない、長谷部だ。と訂正されて、理解しているのか、にこにこと髭切の旦那が頷いた。