第86章 来歴
「私はあなたのとりこ‥だよ?」
「‥!……もーいっかい。」
「ん?私は、あなたのとりこだよ?」
「ふふっ、もう一度。」
「私は……あ!わざと言わせてる!?」
凄く良いよ!!と嬉しそうに私を抱き締めて離さない。みっちゃん!苦しい、ギブ!
「僕もちゃんに言われたいなぁ。」
解ってないね、私は既に皆の虜なんだけどなぁ。
審神者になってから、苦しいくらい皆にハマって行ってるんだけど、やっぱ気付かないか。
一度沼にハマるとなかなか出られないのにね。
「ふふ、可愛いなぁ。」
「もう!可愛いのはちゃんだろ?」
背中をとんとん、と撫でると、私から一歩後ろへ離れる。
「大丈夫。長谷部君は必ず喜ぶよ、僕が保証する。」
にっこり笑って、じゃあ頑張ってね!と手を振ると、部屋を出ていく。