第85章 暦
「……四月がどうした?」
「何だ?帰れるのか??」
「うん!四月上旬にはゲートが復旧予定だって!!やっとだよぉ‥早く帰りたい!」
迷惑メール並みに問い合わせの連絡しまくったからね!と嬉嬉として両腕を上げる。
「そしたら、帰るまでに長谷部のお祝いとお花見はしておきたいよね…あとはどうしよう。」
「花見か!良いな!伽羅坊もそう思うだろ?」
「……悪くない。」
「ふふ、みっちゃんのお花見弁当食べたいもんね!」
あんたがこちらで、自分からやりたいと言うなんて稀だ。なら俺達はそれに付き合うまでだろ?
「…あんたの好きにしろ。」
「お、ならこの本で四月の行事も調べてみるか?」
四月四月、と開いたそこにある文章を朗読する。