第23章 虹の心
───虹村side─────────┐
部室から聞こえてくる叫び声。
ぅっがぁぁぁぁあ!って・・・
怪獣かよ
あれか、映画になったデケー炎吹くあいつか
女としての魅力が伝わってこない
・・・なのに俺・・・
好きになっちったんだ
そんな、女としての魅力が伝わってこない奴を。
今朝の告白。
女になんざキョーミ無かったが、それはあいつがいつも隣にいたからなんだと思い知った。
もう、手放したくない。
あいつは首を縦に振った。
あれは肯定ということでいいのだろうか。
そっと自分の口許に手をやる。
感触はまだ残っていた。
くそ・・・やっぱり調子狂うな・・・
「───くそっ」
【はち】
『なに叫んでんですか、先輩のアホ』
「あぁ!?」
いつのまにか後ろに立っていたそいつの存在に、後退りした。
「おまっ・・・いきなり出てくんなよこえーよ!」
【はち】
『知らんです。
それより、そこ邪魔なので退いてください』
「先輩の態度改めろよバカ」
【はち】
『バカって言う方がバカなんですー!』
「そーゆーお前は俺にアホって言ったからアホなんだな」
【はち】
「わたしはいいんですよ」
どっかのガキ大将かよ
異性とどうこうなるなんて人生で初めてだからか、どうすればいいのか分からない
やっぱり、めんどくせーな女って