第2章 始まりの風
羽風先輩「まぁまぁ、機嫌直してよ。あんずちゃんが気に入りそうな美味しいお店、見つけたんだけど…一緒に行かない?」
またいつものデートへのお誘い
正直に言って、羽風先輩はチャラい!女の子好きで遊び歩いてて女の子に会うと口説き出して……
チャラい人は苦手だ…。
当然今回も断る。羽風先輩は不服そうだ。
羽風先輩「えぇー。毎回断られると俺、傷ついちゃうなー?……どうしたら俺とデートしてくれる?」
そう言えば丁度羽風先輩の所属するユニット、UNDEADにライブの依頼が来ていた…。
また羽風先輩に逃げられても困るし、UNDEADのリーダーである零さんは女の子をチラつかせてライブに参加させてたらしいし…
じゃあ、そうですね…真面目にレッスンしてライブが大成功したら、ご褒美にしてあげてもいいですよ?
なんて、言ってみる。
羽風「えっ!本当に!?やった!!俺頑張るから、絶対デートしてね!」
……ああああああああああ!!!!!!
私なんて事言っちゃったんだろう…。
言ってから後悔しても、もう今更やっぱり無しでなんて言える雰囲気じゃない。
まぁ、羽風先輩がやる気になってくれて良かった。あとあとの事は零さんに相談しよう。
…………それにしても、驚く程に喜んでたな羽風先輩。ってそんな訳ないかな。きっとあれが普通なんだよ。私じゃなくても同じだよ。