第2章 始まりの風
私立夢ノ咲学院――
それは有名アイドルがたくさん排出された、アイドル学校。そこではアイドル達がレッスンに励み、切磋琢磨して輝きを放っている。
…………あくまでも今は、だけど。
私が来た頃の夢ノ咲は――生徒会によって、抑圧され、押し潰され、生徒の1部はそれに抗い反逆の1手を狙っていた。
学院初のプロデューサー科として転校して来た私は、その1つであるTrick Starと言うユニットのプロデュースをする事になって、生徒会の1部を倒し学院を改革する事に成功した。
それはひとえに、Trick Starのみんなと、希望を求め手を差し伸べてくれた他ユニットのおかげで。
私は何もしていないのだけれど__。
それでもTrick Starのみんなに
『ありがとう、プロデューサー!』と言われた時、
《ここにいてもいいんだ。もっと、もっと!みんなの力になれるように、頑張ろう》って心から思えたんだ。