第73章 あの夜の怪我の真相
★ジミーストーリー★
潜入捜査で散々な想いをして帰ってきた夜、
正面の門の鍵がかかっていたから、
仕方なく塀を登って屯所内に入ろうとした時、
庭伝いの廊下を佐藤さんが歩いているのに気がついた。
(なんでこんな時間に佐藤さんが隊士の寝所の廊下にいるんだ?
まさか夜這い?)
そんな変な事を考えてたら
塀の上で足を滑らせて受け身も取れないまま下に落ちた。
山崎
「あ……い"だた………」
落ちた場所がちょうど庭石の上だったから足を強く打ってしまい、
流血した。
足を引きずりながら廊下に向かって歩いていたら、
こちらに向かって佐藤さんが走ってきた。
みわ
「山崎さんですよね?大丈夫ですか?」
慌てて来てくれたのか、
白くて柔そうな足は地面の上にあった。
山崎
「あはは、大丈夫大丈夫。」
笑ってみせたけど、
佐藤さんは俺の負傷した箇所に羽織っていたカーディガンを巻き付け止血をしてくれた。
でも……
止血をしてくれた佐藤さんを見たら俺は…
いやもう1人の俺もビックリした!
薄桃色の長襦袢は月の光に照らされて、
佐藤さんの柔らかい部分の突起したものや
身体のラインが露わになっていた。
山崎
「ちょっと!!何処に行くの!??」
なおも隊士の寝所に行こうとする佐藤さんを、
俺は監察の立場と言うより、男として静止した。
静止した理由を話すと佐藤は、
今更自分の無防備さに気付いたのかしゃがみこむ。
ハッキリ言えるけど多分…
カーディガンでもかなりきわどいと思う。