第63章 泣かぬから泣かせてみたよ
それから暫くして私は河川敷に着いた。
みわ
「河川敷に着いたけど……」
人人…露天露天…で何処にいるか分からずに彷徨っていると、
見覚えがあるお尻が私の前を横切った。
みわ
「シバタ!??」
確かにあのお尻はシバタだった
私はシバタを追いかけた。
みわ
「シバタ待って!!」
走って走って走ってたら……
いつの間にか人通りが少ないところに来ていた。
みわ
「シバタ…どこ……」
寂しさのあまりよその柴犬のお尻を勝手にシバタだと思ってしまったのか…
と落ち込んでいたら……
"パフッ"
!(´⊙ω⊙`)!
背後から誰かに抱きしめられた
?
「捕まえた。」
(´⊙ω⊙`)
この声は……退さん……
みわ
「……どういうこと?」
山崎
「こういうこと。
みわちゃんを拐うんだよ。」
みわ
「結は!?繋は!!?」
山崎
「大丈夫…」
逃げようとする私の身体をガッチリ抱きしめる退さん。
みわ
「ふざけないで……どうしてこんなことするの……」
山崎
「それはみわちゃんだって同じでしょ?
結と繋を勝手に俺から引き離したんだから。」
そう言われるとそうだ……
みわ
「けど…こんな……」
山崎
「やり直そうって言う言い方は変だけど俺が招いた事だから…
でも俺はやっぱりみわちゃんの事が好きだから……」
みわ
「……好きなようにしたらどうですか?」
山崎
「へ?」
みわ
「結も繋も取り戻したんだから満足でしょう?
……離して下さい。家に帰りますから…」
山崎
「そう言うと思った……ごめん…無理矢理連れ戻すから」
みわ
「無理矢理?」
"ドンッ"
首の辺りに衝撃が……