第61章 離したくない
★ジミーストーリー★
みわちゃんの居場所を調べようとしたけど
これ以上吉村に迷惑はかけたくなかったから、
大人しく菜乃花がいる屋敷へ帰った。
(立派な屋敷に菜乃花と親父さんだけで住んでたなんてな…
贅沢だせまったく。
税金泥棒なんざ言われるのはあんたらが似合いだよ。)
心の中も悪口だらけ…
ほんと嫌になる。
"ガラガラ"
山崎
「ただいま帰りました….….」
(あー、サ◯ザエのマスオさんマジ尊敬するよ。
毎回毎回こんなん気を遣ってたら胃に変なの出来そうだよ。胃潰瘍みたいな!)
"シーーーン"
(やっぱり迎えもなしか。)
俺は一番端にブーツを脱いで揃えると
風呂に入る為に脱衣所に向かう。
「孫が早ようみたいのぉ……」
親父さんの部屋の前を通りかかった時…
中から話し声が聞こえてきた。
だからつい癖で聞き耳をたてた。
「分かりました…分かりましたから早く薬を飲んで横になって下さいな。」
「あの男は良い男だ……目が活き活きとしてたわぃ……ゴホゴホ…
早ようあの男の孫が……」
「分かりましたから……」
親父
「早よう…」
菜乃花
「分かりましたから…」
(ん?親父さん薬飲んでんのか?何かの病か??
つうか菜乃花って普通に話せるんじゃん。なんかビックリだよ。)
中の菜乃花に動きがあったので、
早々に立ち去った。