第61章 離したくない
★ジミーストーリー★
俺は局長の自室へ足を運んでいた。
山崎
「局長、どうしても話したいことがあるのですが。」
局長
「ん?なんだ。」
山崎
「南乃花との…その…なんとも信じがたい事件が起きているのをご存知ですか?」
局長
「なんだ?なんとも信じがたい事件とは?」
山崎
「こうして直々に局長の元に報告にあがったのにはそれなりに理由がありまして……
場合によっては辞するつもりもあります。」
局長
「だからどうした?」
山崎
「真選組の保身の為、
何故俺が…俺の家族が犠牲にならないといけないんです?」
局長
「いったいそれはどういう事だ?」
山崎
「南乃花と無理やり夫婦にされたうえに、嫁は子供と離婚届を持って家を出ていきました。
…どうも嫁が持っている離婚届の俺が書く欄は何者かが書いて渡したようで…
この事件に関わっているのは副長および監察の桜です。
厳格な裁きをお願いしたいんです。」
局長
「トシがそんなこと…何かの間違いなんじゃないのか!?」
予想通りに副長を庇う局長。
山崎
「……わかっちゃいましたよ。
こうやって局長に相談したところでガッカリする返答しかしてもらえないって事くらい…
すみませんでした、貴重な時間を割いてもらって…それでは……」
"バタンッ!"
( ゚д゚)!?
局長室に吉村が荒々しく入室してきた。
吉村
「どうして!山崎の話を真面目に聞いてやらんのですか!!
局長はどうして、真選組の陰の部分を見ようとしないのですか!!
山崎1人くらいの犠牲は構わないって事ですか!!?
どれだけ…監察はこの真選組を支えているか局長はご存知でしょう?
その功労者の幸せまでも土台にして、この真選組を守らなきゃならんのですか!?」
局長
「いやちがう!!俺は……ただ本当にそんな酷いことをトシがするとは思えなんだ。」
山崎
「……離婚届を出した奴は字から桜と断定してます。
でもそれを出せと言ったのが副長かは分かりません……
ただ、1つだけ言えるとすれば…南乃花との結婚を拒否するのを許さなかったのは副長です。
真選組の為だと耳打ちをされました……」