第61章 離したくない
★桜ストーリー★
資料室に入った先輩を追いかけるように
私も入る。
桜
「失礼しまーす…」
?
(見当たらないどこ?)
私は資料室の奥へと進んでいくと、
とある棚の資料を手に持って目を通している先輩がいた。
桜
「わたしも資料を探しにきたんです〜」
山崎
「そう……早く見つかると良いね。」
(あれ…先輩ってこんなに淡白な人だった?)
桜
「あの!!」
(回りくどいのやっぱやだ!ハッキリ話さなくちゃ)
山崎
「?」
先輩は手元の資料を棚に戻すと私と向き合った。
桜
「あの……」
山崎
「なに」
桜
「すみませんでした……」
私は頭を下げた。
山崎
「それ監察として頭さげたの?それとも個人的にさげたの?」
先輩の顔には笑顔はなかった。
桜
「……」
山崎
「時間ないんだよね、もういくよ。」
そう言うと先輩は、
私の返答も聞かずに何処かへ行ってしまった。